日本人ユーザーに圧倒的人気を誇るXMですが、海外のFX会社ということもあって「どんなデメリットがあるのか」が気になっている方も多いんじゃないでしょうか。
XMを始めとする海外FX会社の全般に言えることですが、取引でのメリットが大きく感じる反面、使い勝手ではデメリットが目立ってしまっているのも確かです。
こちらのページでは「XMのデメリット9選」ということで、実際にXMのユーザーが感じているデメリットについて詳しく解説をしてみたいと思います。
XMで取引を始めたいけど不安が残る、という方は是非参考にしてみてください。
XMのデメリット9選
XMで取引を始める前に認識しておきたい点は、XMは海外のFX会社であるという点です。
国内FX会社とは違い、国内の金融取引上の法令やルールは適用外となります。
国内の金融取引上の法令やルールが適用外になってしまうのが、メリットでもありデメリットにも深く関係しています。
大きなところで言えば、XMの最大レバレッジは1,000倍となっていて国内のレバレッジ制限(25倍)の影響を受けないというのがメリットになっています。
では、デメリットはなにか?
XMデメリットとして
- スプレッドが広くて勝てない?
- 海外FX会社のため信託保全の義務がない
- 入金・出金に紐づけルールがある
- 90日間取引がないと口座維持費が掛かる
- 90日間取引がないと口座凍結される
- 口座残高によるレバレッジ規制がある
- 法人口座の開設は出来ない
- 両建ての禁止事項に口座凍結に注意
- 累進税率により税額が高くなる
が挙げてみました。
国内FX会社と比較すると、使い勝手では大きく違っている部分もあります。
XMを利用していくにあたっては影響してしまうデメリット、影響しないデメリットはユーザーによって異なります。
ご自身の使い勝手では、どのデメリットが影響するのかチェックをしてみてください。
デメリット①.スプレッドが広くて勝てない?
スプレッドが広くて「勝てない」は過剰な表現ですが、それほどスプレッド広さはユーザーが口を揃えて挙げるXM最大のデメリットでした。
XMスプレッドの比較 | |||
通貨ペア | マイクロ スタンダード |
KIWAMI/極み | ゼロ |
取引手数料 | 無料 | 無料 | 往復10ドル |
USD/JPY | 1.6 pips | 0.7 pips | 0.1 pips |
EUR/JPY | 2.3 pips | 1.2 pips | 0.4 pips |
AUD/JPY | 3.3 pips | 1.3 pips | 0.2 pips |
GBP/JPY | 3.6 pips | 1.4 pips | 0.2 pips |
EUR/USD | 1.7 pips | 0.7 pips | 0.1 pips |
AUD/USD | 1.8 pips | 0.9 pips | 0.2 pips |
GBP/USD | 2.1 pips | 0.7 pips | 0.2 pips |
上記の表はXMの通常時のスプレッドになります。
XMは「変動スプレッド制」を採用していますので、通貨の取引量に応じでスプレッドが狭くなる、広くなる点には留意してください。
スプレッドとはポジションを売り買いする際の価格差で、FX会社の手数料(利益)になります。
つまりポジションを持った瞬間に、スプレッド分の損失から取引が始まることになります。
例えばXMのスタンダード口座で
- 1ロット(10万通貨)の取引
- 対円通貨ペア
- 1.6pipsのスプレッド
では、1600円の損失になります。
スプレッドはできるだけ狭いに越したことはありませんが、XMのスプレッドの広さが大きなデメリットとなってしまうかは取引方法によって違ってきます。
- スキャルピング → 「大きなデメリット」
- デイトトレード、スイングトレード → 「許容範囲」
損失から始まるので、スキャルピングなど数秒、数pipsで決済を繰り返す取引では、スプレッドの広さが大きなデメリットとなってしまいます。
デイトレードやスイングトレードなど数十pips、百pips単位で利益を狙う取引では、許容できるスプレッドの範囲にはおさまっています。
2022年10月に新たな口座種類として、通常口座種類よりもスプレッドが改善された「KIWAMI/極み口座」がリリースされました。
口座種類の名称の通り、明らかに日本人ユーザーをターゲットにした「スプレッドの狭さ」を強調した口座種類となっています。
日本人ユーザーをターゲットにしている理由は、世界的に見て0.3pipsなど超極狭なスプレッドを提供するFX会社は日本のFX会社だけだからです。
逆に言えば、海外FX会社との比較では、XMのスプレッドはそこまで広いというわけではありません。
- 国内FX会社とのスプレッド比較では、スプレッドの広さはデメリット
- 海外FX会社とのスプレッド比較では、並かやや広い
という比較になり、XMのスプレッドがデメリットになるかは、取引手法によって変わってくると言えます。
繰り返しになりますが、KIWAMI/極み口座の登場でXMのスプレッドの広さは大きく改善されています。
KIWAMI/極み口座の注意点は、入金ボーナスとXMPポイントが付与されない点です。
入金ボーナスは総額が大きいので新規にXMで口座を開設する場合には、スプレッドの広さを考慮したとしてもマイクロ-口座かスタンダード口座での取引がおすすめです。
デメリット②.海外FX会社のため信託保全の義務がない
国内FX会社では、顧客口座資金を信託保全することが、法令によって義務付けられています。
信託保全とはFX会社の資産と顧客の口座資金を分別管理することで、国内FX会社が倒産、破錠した場合には、信託提携した銀行によって顧客の口座資金が保証される仕組みのことです。
XMは海外FX会社のため、国内の法令に影響を受けることがないため、顧客の資産は「分別管理」に留まっていのはデメリットです。
分別管理は顧客の口座資金を、会社の資産とは分けて管理しているということですが、保全ではないので、実際のところ保証されるのかは不確かです。
海外FX会社で信託保全をしているFX会社は、数えるほどしかなく一般的ではないため、XMを始めとする海外FX会社で取引する場合には、ユーザーが自身でリスク管理をする必要があるという認識が必要です。
- マイナーすぎるFX会社は利用しない
- 運用する口座資金の上限を決めておく
- 利益はこまめに出金する
XMでは「顧客資産の分別管理」をうたっていますので、万が一の際に口座資金がどうなってしまうのかを一切記載していない、海外FX会社よりは安心感はあるでしょう。
デメリット③入金・出金に紐づけルールがある
XMには入金方法と出金方法が紐づけされたルールがあります。
- 入金した資金と同額までは、入金方法と同じ方法でしか出金できない
- 取引で得た利益は銀行出金でしか出金できない
というルールで、入金方法を選ぶ時点で出金方法が限られてしまうルールの複雑さはデメリットです。
紐づけのルールを理解し慣れてしまえば少し面倒なだけなのですが、慣れないうちは紐づけルールに反した出金申請をしてしまい、「出金拒否」にあったと勘違いをしてしまう方も多いです。
また各入金方法によって
- 最小入、出金額
- 手数料
- 着金までの日数
などが違ってくるため、面倒ではありますが入出金方法のルールについては少なからず理解が必要です。
デメリット④.90日間取引がないと口座維持費が掛かる
XMの口座維持費は、基本的には無料です。
ですが90日間、取引や入金がなかった場合には休眠口座扱いとなり、口座残高が残っている場合に毎月5ドルの口座維持費が引き落とされます。
ポジションを持っている状態では、取引扱いとなり90日間を経過しても休眠口座扱いにはなりません。
口座残高が無く90日間経過した場合には、休眠口座ではなく口座凍結となり口座自体の利用ができなくなってしまいます。
休眠口座や口座凍結にならないためには、90日間以内に入金や取引を1回以上行うようにしてください。
デメリット⑤.90日間取引がないと口座凍結される
デメリット④では、口座残高が残っている場合に休眠口座扱いとなり、毎月5ドルの口座維持費により口座の利用再開が可能です。
デメリット⑤では、口座残高が残っていない場合、また5ドルに満たない状態で90日間を経過してしまった場合には、休眠口座扱いではなく口座凍結となってしまいます。
取引を再開したい場合には、
- XMのサポートに連絡して、口座凍結の解除を依頼する
- 新規に口座を開設する
と、再度手続きを行う必要が出てきます。
口座凍結で特に注意しておきたい点は、口座凍結により口座開設ボーナス、入金ボーナスが消滅してしまうのと、改めて口座を開設する際には権利も消滅してしまう点です。
取引に間が空いてしまう場合には、ボーナスや権利の消滅を防ぐためにマイクロ-口座の最小ロットでポジションを持っておくなどの口座維持のための工夫しておくことをおすすめします。
デメリット⑥.口座残高によるレバレッジ規制がある
XMでは有効証拠金残高によって、レバレッジが制限される仕組みがあります。
有効証拠金残高とは
口座残高 + ボーナス + ポジションの損益 = 有効証拠金残高
で算出され、口座残高やボーナス、取引中の未決済ポジションの損益のすべての合計額が基準になります。
基準額と制限後のレバレッジは
- 有効証拠金残高が2万ドル以上の場合、レバレッジが200倍に制限
- 有効証拠金残高が10万ドル以上の場合、レバレッジが100倍に制限
(米ドル/円:為替レート140円の場合、2万ドル=280万円・10万ドル=1,400万円)
になり、またXMでは1アカウントにつき8口座まで保有が可能ですが、基準額は8口座の合計額になります。
レバレッジが制限されると、必要証拠金が増えますので気にしておきたいポイントです。
デメリット⑦.法人口座の開設は出来ない
XMでは法人口座の開設が出来ません。
海外FXでの利益は「雑所得」の扱いとなってしまうため、累進課税により利益が大きくなるほど所得税率もアップしてしまいます。
法人口座で取引するメリットは
- 利益額によっては個人口座よりも税率を抑えられる
- 経費として計上できるものが増える
- 損失の繰越が可能
など、主に節税面でのメリットが期待できます。
法人設立を検討する利益額のおおよそ1,000万円ぐらいが目安になりますが、法人設立には諸手続きにも費用が掛かってきます。
ですので、個人口座、法人口座のどちらがメリットが大きいのかをよくよく検討する必要があります。
海外FX会社で法人口座が開設可能なのは
- AXIORY
- FXGT
- Titan FX
などがあります。
デメリット⑧.両建ての禁止事項に口座凍結に注意
XMでは1アカウントにつき最大8口座まで開設が可能ですが、複数の口座間での両建ては禁止されています。
「複数の口座間での両建ては禁止」とは、口座をまたいでの両建てが禁止ということです。
例えば複数の口座を開設、長期でポジションを保有しながら別口座でEA(自動売買ツール)の運用をしていて、知らず知らずのうちに両建てしていたなんてこともありえます。
XMで許可されている両建ては、
- 同一口座で同一通貨ペアのみ
となっています。
両建てする場合には、通貨ごとに取引口座を分けるなどの口座ごとに運用方法工夫をすることをおすすめします。
XMのペナルティには
- 出金拒否
- 利益の没収
- レバレッジ制限
- アカウント停止
など、XMの判断により予告なく対処されてしまいますので注意しましょう。
デメリット⑨.累進税率により税額が高くなる
海外FXと国内FXの税金は、下記の表の通り
- 課税方式
- 税率
- 損失繰越の可否
の3つの点が違ってきます。
海外FXの所得 | 国内FXの所得 | |
所得の区分 | 雑所得 | 雑所得 |
課税方式 | 総合課税 | 分離課税 |
税率 | 累進税率(5~45%) | 一律税率(20.315%) |
損失の繰越 | 不可 | 3年間可能 |
海外FXでの所得は総合課税となり、例えば会社員の給与所得や家賃などの不動産所得などと合算した所得額に応じた累進税率が適用されます。
国内FXではFXの所得のみを分離して、一律の税率で計算されます。
海外FXの所得に適用される、累進税率は以下の通りになります。
所得額 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円超~4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
国内FXの所得税率が一律なのに対し、海外FXは累進税率になっていますので利益額が大きくなるほど税金も増えていくのは海外FXのデメリットといえる部分です。
XMユーザーが感じるデメリット9選:まとめ
XMユーザーが感じる9つのデメリットを挙げてみました。
デメリットの中では「スプレッドが広くて勝てない」を挙げるユーザーが多くいますが、
- 国内FX会社と比較した場合
- スキャルピング取引がメインの場合
など、デメリットとなるケースは限られています。
国内FX会社が本来、利益であるはずのスプレッドを極狭にできている理由は
- ユーザーの取引で利益を出しているから
- レバレッジ制限のため、アピールポイントがスプレッドの狭さしかないから
になります。
XMを利用してみる価値は、レバレッジの規制を受けない、ボーナスが充実している、追証がないなどデメリットを上回る点が数多く点にあります。
マイクロ-口座では約100円からの取引も可能ですので、デモ口座も含めて検討してみてはいかがでしょうか。